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妊娠と出産

妊娠中のおりものの変化や不快なおりものの対策法

公開日:2024.07.02
更新日:2024.07.02
妊娠中のおりものの変化や不快なおりものの対策法
妊娠すると体にはさまざまな変化が起きますが、「おりもの」も変化が起きます。特に妊娠初期はわかりやすく変わる人もいるため、強く違和感を覚えることもあるかもしれません。 本記事ではそんな妊娠初期の「おりもの」の変化の理由や、どのような違いがあるかまでわかりやすく解説します。妊娠を希望している人や、妊娠したかもしれないと思っている人はぜひ参考にしてください。 また、注意が必要なおりものについても紹介するので、どれが当てはまるか症状を照らし合わせて確認していきましょう。

PROFILE

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専門家/エキスパート 阿部 一也
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業/現在は板橋中央総合病院勤務/専門は産婦人科
INDEX

1 妊娠初期のおりものの変化

2 妊娠中のおりものの対策

3 おりものは女性の健康のバロメーター

4 注意すべきおりものの状態と考えられる病気

5 おりものが気になったらこまめに清潔にしよう

妊娠初期のおりものの変化

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さっそく妊娠初期のおりものについて解説します。

ただおりものだけでは妊娠を判別するのは難しいので、正確な診断は検査薬や病院で検査を行いましょう。

妊娠するとおりものが変化する理由

妊娠でおりものが変化するのは、女性ホルモンによる影響です。妊娠によって女性ホルモンの分泌量が増えるため、おりものも変化します。

通常のおりものと妊娠初期のおりものの比較

通常のおりものも、生理前後や体調によって変化しますが、妊娠初期のおりものとは多少症状に違いがあります。

おりものの違いについて、次にまとめたので比較してみてください。

生理直後/生理前

妊娠初期

おりものの色

透明/白く濁った色

白く濁った色~クリーム色

分泌量

少量/量が増える

量が増える

粘度

サラサラ/卵白のような粘り

サラサラ

匂い

匂いは少ない/匂いが強くなる

匂いが強くなる

また、妊娠初期は受精卵の着床によって子宮内膜が傷つく「着床出血」が起き、少量の血がおりものに混ざることもあります。

ただ、着床出血は2~3日で止まることが一般的です。もし、長期にわたっておりものに血が混ざる場合は、他の原因が考えられるかもしれません。

妊娠中のおりものの対策

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妊娠中はおりものが増えて汚れやすいので、いつもより下着を清潔に保つ意識が必要です。そこで次は、おりものの対策を見ていきましょう。

下着をこまめに取り替える

おりものの対策としては、単純ですが下着をこまめに取り替えることがおすすめです。なるべく下着がおりもので汚れていない状態にすることで、陰部の清潔が保たれます。

また、下着の選び方についても、いつもより「やさしさ」を意識していきましょう。素材は化学繊維より綿素材を選び、締め付けが強くないものを選んでください。外陰部はおりもので湿りやすいため、通気性が悪いと有害な菌が繫殖しやすいためです。綿素材は通気性がよいため、ムレにくくおすすめです。

おりものシートを使う

おりものシートを使うという選択肢もあります。分泌量が増えるため、こまめに下着を変えられない場合はおすすめです。普段おりものシートを使わなかった人も、妊娠を機におりものの対策として利用している人は大勢います。

ただおりものシートは下着の清潔を保つには効果的ですが、陰部をふさぐような形になるため通気性は悪くなるといえます。そのため、下着を変えられない状況や、おりものの分泌量が多い場合といった部分的に利用するのがおすすめです。

また、おりものシートの使用時は通気性のよい下着や服で、陰部の通気性をよくしておきましょう。シートの交換もこまめに行ってください。

おりものは女性の健康のバロメーター

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おりものは女性の健康状態の指標として、「女性の健康のバロメーター」とも呼ばれています。そこで、次は妊娠の変化以外でおりものでわかることを見ていきましょう。

排卵周期の目安になる

おりものは分泌される女性ホルモンの影響を受けて色や量が変わるため、排卵周期や生理の目安にもなります。排卵を起こすために分泌される女性ホルモン(卵胞ホルモンと黄体ホルモン)のうち、卵胞ホルモンの分泌がおりものに影響を与えるためです。

具体的には排卵が近くなるとおりものの量が増え、透明で卵白のようなものが分泌されます。一方、排卵が終わったあとは白濁した色になり、粘度が高まって一時的に分泌量も減ります。

特におりものの粘度や色については大きな違いがあるので、ある程度の排卵周期や生理の指標に役立てることが可能です。

病気等の目安になる

おりものの色、量、匂い等が病気の目安になることもあります。おりものの分泌は体の不調の影響を受けやすい機能なため、普段とは異なる特徴が出ることがあります。

異常なおりものの特徴は疑われる病気によって異なりますが、普段とは異なるおりものが出る場合は注意が必要です。

おりものでわかる注意したい病気については、次で詳しく見ていきましょう。

注意すべきおりものの状態と考えられる病気

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注意すべきおりものの状態と考えられる病気については、次のとおりです。量が増えたり、匂いが強くなる等、一見普通のおりもののような症状もあります。

ただ断続的に症状があるかどうか等、細かい症状の違いで判断していきましょう。

続いて各症状別に詳しく解説していきます。

疑われる病気

症状

クラミジア

おりものの量が多い

不正出血

子宮がん

子宮頸管炎

子宮頸管ポリープ 等

血液が混ざったおりもの

カンジダ膣炎

白くポロポロとしたおりもの

トリコモナス膣炎

泡状のおりもの(緑色や黄色の泡状)

細菌性膣炎

炎症 等

匂いが強いおりもの

おりものの量が多い

いつもよりおりものの量が増えて収まらない場合は、クラミジア等が疑われるかもしれません。クラミジアは性感染症の一種で、性行為によって感染します。

感染して3週間ほどでおりものの増加や下腹部痛、発熱等が見られることがあります。ただ自覚症状が少ない病気のため、気が付きにくいです。

感染が長期化すると不妊症や肝臓等の炎症、妊婦は流産や早産を招きやすいので放置するのはリスクがあります。

もし性行為を行っていて、いずれかの症状が少しでもある場合は、産婦人科や婦人科で検査を行ってください。また、クラミジアの場合は性行為を行った相手の治療も必要です。

血液が混ざったおりもの

明らかに血液が混ざったおりもの、もしくはピンク色~茶色のおりものが大量に出たり、断続的に出る場合は考えられる病気が数個あります。

● 子宮がん
● 子宮頸管炎
● 子宮頸管ポリープ

血が混ざったおりものは不正出血が起きていることが疑われます。不正出血は体調不良や性交後に起きることもありますが、大量に出たり、断続的に続くことはありません。

しかし子宮や子宮頸管等に何らかの異常があると、ひどい不正出血を起こすことがあります。また、上記の病気が疑われる場合、血が混じっているようなおりものに加えて、下腹部や腰、背中の痛み等の症状が出ることもあります。

血混じりのおりものや他の症状も見られる場合は、産婦人科や婦人科を受診するのがおすすめです。

白くポロポロとしたおりもの

白くポロポロとしたおりもの、酒粕状・カッテージチーズ状・ヨーグルト状等のおりものはカンジダ膣炎の可能性があります。

カンジダ膣炎は性行為の有無にかかわらず、体の免疫が落ちているとなりやすい病気です。免疫が落ちることで、膣の中に存在するカンジダ菌という常在菌が増殖し過ぎて発症します。発症すると白くポロポロとしたおりものに加え、外陰部や膣の強いかゆみ、腫れや熱を持つような症状があることもあります。

カンジダ膣炎の場合は、産婦人科・婦人科での投薬治療や市販薬によって治療が可能です。

泡状のおりもの

泡状のおりものは、性感染症のトリコモナス膣炎が疑われます。感染していると、おりものの色が緑色や黄色であることも多いです。泡状のおりものに加えて、痒みや痛みを伴うこともあります。ただ、症状が全く出ない場合もある厄介な病気です。

放置しておくと骨盤内の炎症や早産等を起こす恐れがあるため、症状が重なる場合は産婦人科・婦人科での受診を行ってください。

また、性行為を行った相手が罹患している可能性が高いので、相手の治療も必要です。

匂いが強いおりもの

匂いが強いおりものは、細菌性膣炎や炎症が起きているかもしれません。

細菌性膣炎は膣内の自浄作用がある菌が減少し、さまざまな好気性菌や嫌気性菌が増殖してしまうことで起きる炎症です。

また、白もしくは灰色のサラサラしたおりものが出ることもあります。治療には医師による投薬治療が必要なので、症状が一致する場合は一度病院で検査を行ってください。

おりものが気になったらこまめに清潔にしよう

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妊娠すると、サラサラで白く濁った色~クリーム色のおりものが大量に出ることがあります。また、匂いが強くなることもあるので、不快感が強くなるかもしれません。

妊娠によるおりものの変化はホルモンの影響なので心配はいりませんが、分泌量が増えると陰部が湿って衛生状態が悪くなりやすいので注意しましょう。

おりものが気になる時期は、特に通気性がよい素材の下着を選び、汚れたらこまめに下着を取り替えるのがおすすめです。下着を頻繫に変えられない時はおりものシートを活用して清潔を保ちましょう。

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