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カラダとココロ

女性特有の健康課題による不調を実感したことがある女性は74.9%。不調を感じる女性に必要なサポートとは?

公開日:2025.06.05
更新日:2025.06.05
女性特有の健康課題による不調を実感したことがある女性は74.9%。不調を感じる女性に必要なサポートとは?
PMSや生理、更年期など、女性特有の健康課題による悩みが女性の毎日に大きな影響を与えているケースが多々見られます。それだけでなく、本来病院で受診することで緩和できるような症状や、周りのサポートがあれば軽減される困難を、自身の我慢によって乗り越えている人が多いという現状もあるのではないでしょうか。I’m OK?編集部では、女性特有の健康課題による悩みや、それに直面したときの過ごし方について、15~64歳女性1,000人にアンケートを実施しました。
INDEX

1 多くの女性が不調を我慢している現状

2 女性の不調は仕事や私生活にも影響

3 女性の不調は人に頼りにくい

多くの女性が不調を我慢している現状

女性には、更年期になり閉経するまでの間、一般的に一定間隔で生理が起こります。生理が始まると、女性ホルモンの影響を受け、生理前や生理中に様々な不調が生じることがあります。しかし、特にPMSや生理による不快症状といった女性特有の不調に対しては、我慢してやり過ごしている人も多いことがアンケート結果から見えてきました。

7割以上の女性が女性特有の不調を経験

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「あなたは、女性特有の健康課題(月経痛・月経不順・月経前症候群(PMS)など)によって、ご自身の身体やココロの不調を感じたことはありますか。」という質問では、何かしらの不調を経験している女性は全体の74.5%にのぼることがわかりました。生理前や生理中の不快症状は、症状の有無や度合いが常に一定とは限りません。これまでは不快症状を感じたことがない人が突然生理痛に悩まされることもあれば、普段から症状がある人でも、今回はどの程度のつらさなのかというのが自分自身であらあじめ予測しきれないというのもストレスの原因のひとつなのかもしれません。

8割弱の女性が自身の不調を後回しに

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さらに、女性特有の健康課題による不調の際に、自身のケアを後回しにした経験がある女性の数は74.9%という結果となりました。特に「症状の重さを自覚している人」でも、85.7%が自身の不調を後回しにした経験を持つと回答しています。女性特有の健康課題による不調は多くの女性にとって身近でありながら、これだけ多くの女性が最優先に対処できていないことがわかります。

女性の不調は仕事や私生活にも影響

では、女性の不調は仕事や私生活にどのように影響しているのかを見てみましょう。

過半数以上の女性が学校や仕事、私生活への影響を経験

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女性特有の健康課題による不調が仕事や学業、私生活にどの程度影響しているかをそれぞれ聞いた結果です。いずれも半数以上の人が女性特有の健康課題による不調によって何かしらの影響が出たと回答しています。もちろん、女性特有の健康課題による不調自体は感じていても、仕事や私生活に影響が出るほどではないという人もいます。しかし、例えば「平常時のパフォーマンスを「100点満点」とした場合に、月経中のあなたのパフォーマンスは何点ぐらいだと思いますか。」という質問では、0~100点の範囲で点数をつけてもらった結果、30~34歳の女性では、その平均は42.7点という結果でした。

実際、経済産業省は、月経関連だけでなく更年期症状や婦人科がん、不妊治療などといった女性特有の健康課題でのパフォーマンス低下や離職などによって、社会全体で約3.4兆円の経済損失があると推察しています。そして重要なのは、この損失は適切なサポートによって軽減できるとも考えられていることです。

参考:経済産業省 女性特有の健康課題による経済損失の資産と健康経営の必要性について

女性の不調は人に頼りにくい

女性特有の不調はそれぞれ症状や不調の重さが異なること、デリケートな問題であること等を背景に、なかなか人に頼りにくいものでもあります。

かかりつけ婦人科医を持つ女性は3割以下

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特に日本は女性の婦人科受診率が低く、日本人女性と婦人科の距離の遠さは、日本の医療が抱える課題の1つとも考えられています。実際、「あなたは、婦人科の「かかりつけ医」がいますか。」という質問で、かかりつけ医がいないと回答したのは全体の74.1%でした。つまり、4人に3人の女性は、女性特有の健康課題等をすぐに相談できるかかりつけ医がいないということです。

たとえば欧米では、婦人科のかかりつけ医を持つことが一般的で、初めての生理が来ると同時に母親が自分のかかりつけ医を娘に紹介するというケースも珍しくはありません。このような状況であれば、生理前や生理時の不調との付き合い方や、生理の様子がいつもと違うと感じたときにも、専門的な意見を参考に必要なアクションを考えることができそうです。

特に子宮や卵巣の病気には、生理の変化以外に症状が現れにくいものが少なくありません。また、生理や更年期の不調には、精神的なストレスが影響するものもあります。かかりつけの婦人科医がいれば、婦人科系やホルモン系の病気に気が付きやすくなるというメリットがあるというだけでなく、不調時の精神的負担軽減につながるケースがあることも覚えておきましょう。

頼る相手は友人や同性家族

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さらに、女性特有の健康課題による不調に関する相談がしやすい相手には、プライベートの友人という回答が最も多く、次いで母や姉妹といった同性の家族という結果でした。かかりつけ医であっても3割を下回り、その他の家族に相談しているという人はわずか19%。同居家族であっても異性の家族には相談しにくい可能性や、医療機関や専門家を頼れないことによって適切な情報を得られていない可能性も考えられます。

男性はもちろん、同じ女性であっても不調を感じたことがない人には相談しにくいと考えてしまう人もいるかもしれません。一方で、症状の抜本的な解消にならなくとも、不調時に体を休めれば負担が軽減されるという人もいるでしょう。女性特有の不調について、もっと相談しやすい環境や適切なサポートが受けられる環境が整うことが、女性の生きやすさの1つにつながるのではないでしょうか。

【アンケートデータの調査概要】

調査方法:インターネットアンケート

調査対象:全国 15~64歳女性

アンケート母数:1,000人、女性の特有の健康課題に対して症状の重さを自覚している人100人

実施日:2024年8月3日~8月5日

調査実施主体:株式会社マーケティングアンドアソシェイツ

調査会社:はなさく生命保険株式会社

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