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カラダとココロ

生理が長い(過長月経)原因とは?受診の判断基準や治療方法について解説

公開日:2024.03.27
更新日:2024.05.15
生理が長い(過長月経)原因とは?受診の判断基準や治療方法について解説
「生理が長いとは具体的に何日間くらいなのか」「生理が長い原因を知りたい」と悩む女性は少なくありません。 女性はいつもよりも生理が長引くと不安に感じるものです。この記事では生理が長引く原因や対処法について解説します。受診の目安についても詳しく解説するため、ぜひ参考にしてください。

PROFILE

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専門家/エキスパート 阿部 一也
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業/現在は板橋中央総合病院勤務/専門は産婦人科
INDEX

1 8日以上続く生理は長い

2 生理が長い原因とは?

3 どんなときに婦人科の受診を受けるべき?

4 生理が長い(過長月経)ときの対処方法

5 生理が長い(過長月経)の治療方法とは?

6 生理が長い(過長月経)ことに関するQ&A

7 まとめ:生理が長いと感じたら対処法を実践してみよう

8日以上続く生理は長い

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正常な生理期間は3日から7日とされており、平均は5日間です。8日以上続く生理は「過長月経」と呼ばれ、長い生理にあたります。この状態は、普通の生理よりも出血量が多く、貧血のリスクを高める可能性があります。貧血には頭痛、肌荒れ、倦怠感等の症状が現れ、過長月経が続くとこれらが悪化する恐れがあるため、早期に専門医の受診が重要です。

生理が長い原因とは?

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生理が長引く原因は、以下のとおりです。

● 生活習慣やホルモンバランスの乱れ
● 子宮の疾患
● 出血しやすい疾患がある、もしくは薬を服薬している

それぞれ詳しく解説します。

生活習慣やホルモンバランスの乱れ

生活習慣の乱れはホルモンバランスを崩すことがあります。たとえばストレスや過度なダイエットが原因で生じることも多くあります。ホルモンバランスが乱れると、子宮内膜がうまく剥がれず、結果として生理期間が長くなってしまうという仕組みです。

子宮の疾患

生理が長く続く「過長月経」は、子宮の疾患が原因である可能性も考えられます。子宮に疾患がある状態だと、生理期間だけでなく経血の性質にも変化が見られることが一般的です。具体的には、経血が通常よりドロドロしていたり、レバー状の塊が見られたりすることがあります。これらの症状は、特定の子宮疾患によって引き起こされるもので、通常の生理とは異なります。このような症状を引き起こす可能性のある子宮の疾患は、主に以下のようなものが挙げられます。

● 子宮筋腫
● 子宮腺筋症
● 子宮内膜ポリープ
● 子宮内膜症
● 子宮頸がん
● 子宮体がん

出血しやすい疾患がある、もしくは薬を服薬している

出血しやすい疾患がある場合や特定の薬を服用している場合、生理の期間が長くなることがあります。例えば、血液をサラサラにする薬を服用している人や、止血に必要な血小板の数が不足している、または血小板の機能不全を抱える病気に罹患している人は、生理が長引く傾向があるのです。これらの状態では、体内での出血が止まりにくくなるため、生理期間中の出血量が多くなったり、生理が予想よりも長く続いたりすることがあります。

どんなときに婦人科の受診を受けるべき?

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婦人科の受診を考えるべきタイミングは、以下のとおりです。

● 生理が8日以上続く場合
● 下腹部に痛みや腫れがある場合
● 繰り返し過長月経が起こる場合
● 生理が通常より長引き、それによって貧血のような症状が出ている場合
● 経血量が異常に多い、またはレバー状の塊が出る等の症状が見られる場合

このような症状がある場合は、専門の医師に相談することが重要です。時間が取れないという人は、オンライン診療を活用してみましょう。これらの症状は、女性の健康に関わる重要なサインであるため、早めの受診が望ましいです。

生理が長い(過長月経)ときの対処方法

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生理が長いときの対処法は、以下のとおりです。

● 婦人科の受診
● 生活習慣の改善
● 十分な睡眠
● 適度な運動

それぞれ詳しくみていきましょう。

婦人科の受診と通院の目安

生理が通常より長引く「過長月経」の場合、まず婦人科の受診を検討しましょう。生理が8日以上続いたり、過長月経が頻繁に発生したりする場合は、専門の医師に相談することが重要です。婦人科での診察では、生理が始まった日、経血量、周期等の詳細な情報が求められることが多いため、普段からこれらの情報をメモしておくと役立ちます。

医師は、提供された情報から検査を行い、過長月経の原因を突き止め、適切な治療方法を決定します。治療には薬物療法や手術等が含まれる場合があり、治療の進行に応じた通院の頻度や期間の指示に従うことが大切です。過長月経は日常生活に影響を及ぼすこともあるため、早期の受診と適切な治療が推奨されます。

生活習慣の改善

生活習慣の改善は、過長月経に対処するうえで有効な方法の1つです。過長月経が一時的なものである場合、日常生活の見直しによって症状が改善することもあります。規則正しい生活リズムを心がけることが重要です。またバランスの取れた食生活を意識することも、体調を整えるうえで効果的です。
具体的には、以下のような食事を心がけましょう。

● 揚げ物やアルコールを控える
● 鉄分を含む牛肉やレバーを中心に魚や卵等のたんぱく質を摂取する
● ナッツ類、ごま、乳製品等を積極的に摂取する

これらの食品は、体内の栄養バランスを整えるのに役立ちます。特に、過長月経による貧血を防ぐためには、鉄分やたんぱく質の摂取が重要です。また、ナッツ類やごま、乳製品は、必要なミネラルやカルシウムを供給し、全体的な健康状態の向上に寄与します。

十分な睡眠

十分な睡眠は、女性の健康にとって非常に重要です。特に、睡眠不足は自律神経の乱れや女性ホルモンの分泌異常につながり、生理周期や月経の状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、適切な睡眠時間の確保は、生理不順や過長月経の対策として効果的です。

睡眠時間は、約6〜8時間の睡眠が理想的です。過度に長い睡眠は睡眠の質を向上させるわけではなく、逆に睡眠サイクルを乱す可能性があります。ただし季節や生まれつきの体質によって人それぞれ最適な睡眠時間は異なります。

睡眠においては、時間よりも眠りの質を意識することが最も大切です。質の高い睡眠を得るためには、寝る2時間前のスマートフォンやタブレットの使用を控える、あるいは使用の際にブルーライトをカットするメガネをかける、快適な睡眠環境を整える等、生活習慣の改善も重要です。リラックスできる睡眠環境を作り、十分な休息を確保することで、身体の調子を整えることができます。

適度な運動

適度な運動は、生理周期の健康を維持するために有効な手段です。適度な運動とは週に合計60分の息がはずむ程度の運動が推奨されます。例えば、週3回の20分、週2回の30分、または週末に1回60分の運動が効果的です。

運動は自律神経のバランスを整え、全体的な体調改善に効果的です。無理のない範囲で行うことが重要で、ストレッチ、ウォーキング、ヨガ等の穏やかな運動から始めるのがおすすめです。これらの運動は、身体に過度な負担をかけることなく、ストレスの軽減や心身のリラックスにもつながります。定期的に適度な運動を行うことで、生理周期の正常化にも寄与し、月経関連の不調の改善にも効果的です。

生理が長い(過長月経)の治療方法とは?

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生理が長いときの治療方法は、以下のとおりです。

● 疾患に対する治療をする
● 低用量ピルを服用する
● 漢方薬を服用する

それぞれ詳しく解説します。

疾患に対する治療をする

過長月経の背後に特定の疾患がある場合、症状の程度や疾患の内容に基づき、医師は薬物療法や手術等、適切な治療方法を選択します。例えば、子宮筋腫や内膜症が原因であれば、ホルモン療法や場合によっては手術が必要になることもあります。根本的な原因となる疾患の治療を行うことで、生理が長引く問題も改善される可能性が高いです。

低用量ピルを服用する

低用量ピルにはホルモンバランスを整え、生理周期を安定させる効果があります。これにより、過長月経や過多月経等、さまざまな生理の問題を改善することが可能です。しかし、低用量ピルは医師の処方が必要であるため、自己判断での服用は避けましょう。医師は患者の健康状態や生理の状況を詳しく診察し、低用量ピルが適切かどうかを判断するため、適切な医療の下で利用しましょう。

漢方薬を服用する

過長月経の治療には、特定の漢方薬の服用も有効な方法です。中でも、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」や「芎帰膠艾湯(きゅうききょうがいとう)」は、過長月経を緩和するのに役立つと考えられています。これらの漢方薬は、体のバランスを整え、生理の不調を改善に作用します。ただし、漢方薬の服用は個人の体質や健康状態によって効果が異なるため、使用前には専門の医師や薬剤師と相談することが重要です。適切な診断とアドバイスを受けることで、漢方薬を安全かつ効果的に利用できます。

生理が長い(過長月経)ことに関するQ&A

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生理が長い(過長月経)ことに関するよくある質問は、以下のとおりです。

● ミレーナやピルの使用後は生理が長くなるの?
● 10代で生理が長い原因は?
● 更年期は生理が長いのか?

それぞれの質問に回答します。

ミレーナやピルの使用後は生理が長くなるの?

ミレーナやピルを使用した後に生理が長くなるかどうかは、人によって異なります。ミレーナは直接子宮内膜に装着するホルモン療法の一種で、装着後の初めの数カ月は少量の出血が続き、生理が長引くことがあります。しかし、これは一般的な副作用の1つであり、多くの場合3〜6カ月程度で体が適応し、生理期間が短縮され、症状も緩和されていくものです。

一方で、ピルの使用開始時にも、副作用として出血が長引くことがあります。これは体がホルモンの変化に適応する過程で起こり得る現象で、一般的には時間が経つにつれて改善されます。いずれの場合も、異常な出血や他の気になる症状が続く場合は、医師に相談することが重要です。

10代で生理が長い原因は?

10代女性の長引く生理は、思春期に起こる体の変化が主な原因です。この時期はまだ排卵が安定していない無排卵周期が多く、生理の周期や持続期間が不安定になることも珍しくありません。そのため、通常よりも長い期間生理が続くことがあります。これは若い女性の身体が成熟していく過程で見られる一時的な現象で、時間とともに周期や期間が安定していくことが一般的です。しかし、生理が極端に長い場合や他の症状が気になる場合は、早めに医療専門家に相談しましょう。

更年期は生理が長いのか?

更年期に入ると、卵巣機能の低下によって女性ホルモンの量が変動します。このホルモンの変化は、生理周期にも影響を及ぼし、その結果生理の期間に変化が生じることがあるのです。一部の女性では、生理が通常より長引くことがありますが、逆に生理期間が短縮されるケースもあります。更年期の生理の変化は個人差が大きく、何が「普通」かは一概に言えません。しかし、極端に長い生理や他の気になる症状がある場合は、医療専門家に相談してみましょう。専門医は、個々の状況に応じたアドバイスや、必要な場合には治療を提供します。

まとめ:生理が長いと感じたら対処法を実践してみよう

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生理が通常より長く続く場合(過長月経)、その原因は様々です。ストレスや生活習慣、または子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮内膜ポリープ等の特定の疾患が原因で生理が長引くことがあります。

疾患が原因の場合の具体的な治療内容は、その疾患に対する投薬や手術等の適切な方法を選択をしていくことになります。また、低用量ピルの服用や漢方薬の利用も一般的な選択肢です。生活習慣の見直し、特にバランスの取れた食生活、十分な睡眠、適度な運動も効果的です。

生理が8日以上続く場合や下腹部に強い痛みがある場合、生理以外の出血やレバー状の塊が見られる場合は、婦人科の受診をおすすめします。早期の受診と適切な治療が、長期的な健康維持につながるため、無理に我慢しないことが大切です。

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