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妊娠と出産

妊娠中の出血を徹底解説!初期・中期・後期の原因と対処法

公開日:2024.06.21
更新日:2025.03.12
妊娠中の出血を徹底解説!初期・中期・後期の原因と対処法
妊娠の兆候には、高温期の持続やおなかの違和感等、さまざまな症状があります。中には、少量の出血をきっかけに妊娠に気づく人もいるでしょう。 さらに、妊娠中期以降にも出血が見られることがあり、場合によっては母体や胎児に影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。 本記事では、宮の沢スマイルレディースクリニック院長の馬場 敦志医師にお話を伺い、妊娠中に起こる可能性のある出血について、初期・中期・後期の時期別に詳しく解説します。

PROFILE

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専門家/エキスパート 阿部 一也
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業/現在は板橋中央総合病院勤務/専門は産婦人科
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専門家/エキスパート 馬場 敦志
筑波大学医学専門学類卒業/現在は宮の沢スマイルレディースクリニック(札幌市)院長として勤務/専門は産婦人科
INDEX

1 妊娠初期に起こる出血

2 妊娠中期に起こる出血

3 妊娠後期に起こる出血

4 妊娠中に出血が起こったときの対処法

5 妊娠中に出血が起こったときのチェックポイント

妊娠初期に起こる出血

妊娠初期に出血があると、不安を感じる人も多いでしょう。しかし、全ての出血が異常というわけではありません。妊娠初期に起こる出血には、次のような原因があげられます。

● 着床出血
● 絨毛膜下血腫
● 子宮頚部びらん
● 子宮外妊娠
● 胞状奇胎
● 切迫流産
● 早期流産
● 子宮頚管ポリープ
● 子宮頚がん 等

妊娠初期によく見られるのは着床出血です。これは、受精卵が子宮内膜に着床する際に起こる出血で、妊娠4週目ごろ(生理予定日付近)に少量の出血が見られます。血の色は薄いピンクや茶色が特徴です。通常は1〜2日程度で止まり、痛みを伴うことはほとんどありません。

また、妊娠初期には絨毛膜下血腫という、胎盤が作られる過程で子宮内に血の塊ができることもあります。この血腫は自然に吸収される場合もありますが、大きいと出血が続いたり、流産のリスクが高まったりするケースがあるため注意が必要です。

妊娠初期の出血に伴う症状については、こちらの記事で詳しく解説しています。
妊娠初期は出血しやすい。原因やリスクを知り適切な対処を

妊娠中期に起こる出血

妊娠中期の出血は、少量で問題のないものから、大量出血を伴い危険なものまでさまざまです。出血の原因には、次のようなものがあげられます。
● 子宮頚部びらん
● 子宮頚管ポリープ
● ホルモン変化による出血 等

子宮頚部びらんとは、子宮の入口である子宮頚部の粘膜がただれた状態で、妊娠中のホルモン変化によって出血することがあります。

また、子宮頚管にできる良性のポリープ(子宮頚管ポリープ)が刺激され、出血を引き起こす場合もあります。さらに、妊娠によるホルモンバランスの変化により、一時的に少量の出血が見られることもあります。

出血に気づいた際は、出血の量や色、痛みの有無を確認しましょう。

特に注意が必要なのは、出血が止まらない、増えている、大量の鮮血が出る、強いおなかの張りや痛みを伴う場合です。こうした症状がある時は、前置胎盤や常位胎盤早期剥離、切迫早産の可能性があるため、速やかに医療機関を受診してください。

妊娠中期の出血を伴う症状については、以下の記事で詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。
妊娠中期に出血したらどうすればいい?出血の確認方法や一般的な原因を解説

妊娠後期に起こる出血

妊娠後期に起こる出血には、おしるしや常位胎盤早期剥離、前置胎盤等があげられます。

おしるし

出産が近づくと、「おしるし」と呼ばれる少量の出血が見られることがあります。これは、出産準備の過程で子宮頚部が徐々に開き、子宮壁に付着していた卵膜が剥がれることで起こるものです。

おしるしは全ての妊婦さんに起こるわけではなく、おしるしがないまま陣痛が始まることもあります。また、おしるしがあったからといって、すぐに陣痛が始まるとは限らず、陣痛まで数日かかるケースなどさまざまです。

特徴

妊娠9カ月以降に少量の出血

子宮壁に付着していた卵膜が剥がれることで起こる

出血の症状

出血量はごく少量

茶色・茶褐色・ピンク色等個人差がある

腟内の粘液と混ざり、やや粘り気がある

常位胎盤早期剥離

常位胎盤早期剥離とは、赤ちゃんが生まれる前に胎盤が子宮壁から剥がれてしまう状態です。

発生率は100〜200分娩に1例程度とされており、特に妊娠32週以降は、このリスクが高まるといわれています。

常位胎盤早期剥離が発生すると、胎児の成長が遅れ、最悪の場合は胎児死亡につながるケースがあります。主な症状としては出血や強い腹痛、お腹がとても硬くなることがあげられ、母体がショック状態に陥る可能性もあるため注意が必要です。

特徴

通常よりも早い段階で胎盤が子宮壁から剥がれてしまう状態

性器出血や子宮の圧痛・腹痛、頻回な子宮収縮等がある

出血の症状

出血量は多量(少量のケースもあるが、子宮内では大量出血している可能性がある)

※出典:国立研究開発法人 国立成育医療研究センター「胎盤がはがれる、常位胎盤早期剥離について」

前置胎盤

前置胎盤とは、胎盤が通常より低い位置にでき、子宮の出口(子宮口)をふさいでしまう状態です。本来、胎盤は子宮の上部(子宮底部)に形成されますが、何らかの理由で子宮口付近にできることがあります。

前置胎盤は、特に症状がないことがほとんどです。しかし、妊娠32週以降、おなかの張りが増える時期に突然出血することがあります。この出血は「警告出血」と呼ばれ、胎盤と子宮壁の間に負担がかかり、血管が傷つくことによるものです。さらに、子宮の収縮が続くと胎盤が剥がれ、大量出血につながる可能性もあるため、注意しましょう。

特徴

胎盤が通常より低い位置にでき、子宮の出口(子宮口)をふさぐ状態

症状がないことがほとんど

出血の症状

突然の出血(腹痛を伴わないことが多い)

出血が少量でも繰り返し起こる、または長く続く

妊娠中に出血が起こったときの対処法

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出血が少量の場合で、腹痛等他の症状はない場合には、安静にして過ごしてください。 出血が落ち着いたら、基本的には次回の妊婦健診のタイミングでの受診で大丈夫です。 安静に過ごしても、出血が悪化する、腹痛や腹部のハリを伴う、他にも心配な症状がある場合には早めに受診しましょう。 他にも、妊娠してから一度も受診していない場合、子宮内妊娠が確認できていない場合には、異所性妊娠の可能性があるため、早めに受診するようにしましょう。 なお、前置胎盤を指摘されている方は、警告出血の可能性があるため、少量の出血でも早めに受診して診察を受けるようにしましょう。

妊娠中に出血が起こったら、まずは出血の具合を確認します。出血の色や量、形状等を詳しくチェックしましょう。

安静にしても止まらない場合や量が多い、腹痛を伴うときは、かかりつけ医に相談し、出血の量や症状を伝え、適切な指示を受けることが大切です。夜間や休日でも迷わず産婦人科に連絡しましょう。

妊娠中に出血が起こったときのチェックポイント

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出血時は、出血の具合をしっかりとチェックしましょう。不安を感じたら、かかりつけ医に相談することが大切です。

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