乳がん検診で「要精密検査」と判定されたら|不安な時に確認したい要精密検査の受診ガイド
乳がん検診の結果に「要精密検査」と書かれていると、「乳がんなのでは」と不安になるかもしれません。結果を見て、「これからどうなるのだろう」「何をすればいいのだろう」と、さまざまな不安が浮かぶ方もいるでしょう。
しかし、要精密検査は乳がんの確定診断ではありません。検診だけでは判断できない部分があり、さらに詳しい確認が必要という判定です。
不安な時こそ、まずは「今、何をすればよいのか」を一つずつ確認していきましょう。この記事では、通知が届いてから精密検査を受け、結果を受取るまでの流れを解説します。
また、これらの手順や経験者のリアルボイスをまとめた、精密検査の受診ガイドもあるので、ぜひご活用ください。
- 1.「要精密検査」は乳がんの確定診断ではありません
- 2.要精密検査の通知が届いてからの流れ
- 3.精密検査ではどのような検査を受ける?
- 4.検査結果を受取った後の対応
- 5.受診の準備に使える「精密検査の受診ガイド」
- 6.精密検査への不安を軽くするためにできること
- 7.精密検査についてよくある質問
- 8.不安な時は、まず案内を確認して次の受診へ
「要精密検査」は乳がんの確定診断ではありません
乳がん検診は、自覚症状がない段階で乳がんの可能性を見つけるために行われます。そのため、乳がんではなくても、要精密検査と判定されることがあります。
厚生労働省によると、市区町村の乳がん検診で「要精密検査」と判定された人のうち、実際に乳がんが見つかった割合は5.69%(約18人に1人)でした。
要精密検査と判定された全ての人が、乳がんと診断されるわけではありません。不安を感じるかもしれませんが、案内にしたがって次の受診につなげていきましょう。
参考:厚生労働省「令和6(2024)年度地域保健・健康増進事業報告の概況」
要精密検査の通知が届いてからの流れ
通知が届いた後は、医療機関を予約し、必要な検査を受けます。一般的な流れを3つのステップで確認しましょう。
STEP1.通知の内容を確認する
検診結果に「要精密検査」「要精検」等と記載されていたら、同封されている案内を確認します。要精密検査は、「乳がんが確定した」という通知ではありません。検診だけでは判断できなかった部分を、さらに詳しく調べるためのお知らせです。
案内には、精密検査を受けられる医療機関や予約方法、必要な持ち物等が記載されている場合があります。まずは案内を確認し、受診先や予約方法が書かれているか見てみましょう。
内容が分からない場合は、検診を受けた施設や自治体へ問合せてみてください。
STEP2.精密検査を受ける
案内にしたがって、乳腺外科等、精密検査に対応している医療機関を予約します。
受診時には、検診結果の通知書や紹介状、検診画像等、指定された書類を持参します。マイナ保険証や資格確認書、服用中の薬が分かるもの等、必要な持ち物についても予約時に確認しておくと安心です。
精密検査では、追加のマンモグラフィや乳房超音波検査等を行い、必要に応じて細胞診・組織診へ進みます。
STEP3.検査結果を確認する
結果が分かる時期や確認方法は、検査内容によって異なります。
画像検査では当日に説明されることもありますが、採取した細胞や組織を調べる検査では、結果が出るまでに日数がかかります。
いつ頃、どのような方法で結果を確認できるのか、受診時に確認しておくと見通しを持ちやすくなります。
検査結果を確認する際に聞きたいことがあれば、事前に紙やスマートフォンへメモしておきましょう。
精密検査ではどのような検査を受ける?
乳がんの精密検査では、一般的に追加のマンモグラフィ、乳房超音波検査、細胞診・組織診等が行われます。検査内容は、検診で見つかった部分や医師の判断によって異なり、必要な検査が選ばれます。

追加のマンモグラフィ
検診時とは異なる角度や方法で撮影し、気になる部分をより詳しく確認します。
乳房を圧迫して撮影するため、痛みを感じるかもしれません。痛みが心配な場合や、過去の検査でつらかった経験がある場合は、検査前にスタッフへ伝えておきましょう。検査中につらさを感じた場合も、我慢せずスタッフへ伝えましょう。
乳房の超音波検査
乳房にジェルを塗り、超音波を発生させるプローブという器具を当てて、気になる部分を詳しく観察します。体の表面から器具を当てる検査で、しこりの有無や性状、大きさ等を確認します。
【関連記事】【乳房超音波検査体験漫画】検査の流れやマンモグラフィとの違いは?
細胞診・組織診
画像検査の結果、さらに詳しく調べる必要がある場合は、細胞診や組織診が行われます。
細胞診は、細い針等を使って病変の細胞を採取し、顕微鏡で調べる検査です。組織診は、細胞だけでなく組織の一部を採取して調べます。
組織診では、通常、局所麻酔をしてから針を使って組織を採取します。検査方法や麻酔の有無は状況によって異なるため、事前に説明を受けてから検査を行います。
検査結果を受取った後の対応
精密検査の結果によって、その後の対応は異なります。
結果を聞く時は緊張して、説明が頭に入りにくいこともあるかもしれません。分からないことや確認したいことがあれば、メモを取りながら一つずつ医師に確認しましょう。
異常がなかった場合
精密検査で乳がんではないと判断された場合は、医師の説明に従います。
通常の乳がん検診へ戻る場合もあれば、一定期間後の経過観察を案内される場合もあります。結果を聞いたら、「次はいつ、どの検査を受けるのか」を確認しておきましょう。
その後、乳房にしこりやひきつれ、乳頭からの血性の分泌物等、気になる変化が現れた場合は、次回の検診を待たずに医療機関へ相談してください。
乳がんと診断された場合
乳がんと診断された場合は、がんの性質や広がり等を詳しく調べ、担当医と相談しながら治療方針を決めます。
診断を聞いた直後に、説明を一度で全て理解するのは難しいこともあります。分からない言葉や確認したいことがあれば、メモに残し、後から質問しても構いません。
一人で説明を聞くことが不安な場合は、医療機関のルールを確認したうえで、家族や身近な人に同席をお願いする方法もあります。
結果や治療方針について迷いや不安がある場合は、別の医師の意見を聞くこと(セカンドオピニオン)も選択肢の一つです。
受診の準備に使える「精密検査の受診ガイド」
通知が届いてから結果を受取るまでの流れや、医師へ聞きたいことをまとめられる「精密検査の受診ガイド」をご用意しました。
不安な時は、「何を確認すればよいか」「何を持っていけばよいか」を整理するだけでも負担に感じることがあります。
ガイドには、検査内容、受診日時、持ち物、結果を聞く予定日等を記録できます。医師へ聞きたいことも整理できるため、受診前の準備や、結果を聞く時の確認に役立ててください。
まずはガイドを保存して、通知に書かれている内容を確認するところから始めてみましょう。
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精密検査への不安を軽くするためにできること
精密検査を受けるまでの間に、不安が大きくなることもあります。「考えないようにしよう」としても、結果のことが頭から離れないこともあるでしょう。そんな時は、受診に向けてできる準備を一つずつ進めながら、不安を整理していきましょう。
- 医師に聞きたいことをメモしておく
- 痛みや不安は我慢せずスタッフに伝える
- 必要に応じて家族や身近な人に付添いをお願いする
医師に聞きたいことをメモしておく
検査の目的、当日の流れ、結果が分かる時期等、聞きたいことをメモしておきます。
診察室では緊張して質問を忘れてしまうこともあるため、紙やスマートフォンに残しておくと安心です。
「こんなことを聞いてもいいのかな」と思うことでも、分からないことや不安なことがあれば、遠慮せず医師やスタッフに確認しましょう。
痛みや不安は我慢せずスタッフに伝える
痛みの感じ方や不安の程度には個人差があります。痛みに弱いことや、過去の検査でつらかった経験、検査への不安等があれば、事前にスタッフへ伝えておきましょう。
不安やつらさを我慢する必要はありません。検査中に痛みや気分の悪さを感じた場合も、スタッフへ伝えましょう。
必要に応じて家族や身近な人に付添いをお願いする
一人で受診することが不安な場合は、家族や身近な人に付添いをお願いする方法もあります。
ただし、医療機関によっては付添いや診察室への同席に制限があるため、予約時に確認してください。
精密検査についてよくある質問
精密検査を受ける前に気になりやすい、痛み・時間・費用について確認しておきましょう。
- 精密検査は痛い?
- 検査にはどのくらい時間がかかる?
- 精密検査の費用はいくらかかる?
精密検査は痛い?
受ける検査によって異なります。
マンモグラフィでは乳房を圧迫するため、痛みを感じることがあります。乳房超音波検査は、器具を体の表面に当てて行います。細胞診や組織診では針を使用しますが、組織診では通常、局所麻酔が行われます。
痛みが心配な場合は、予約時や検査前に、どのような検査を行う予定か、痛みへの対応について確認しておきましょう。
検査にはどのくらい時間がかかる?
検査の種類や組み合わせ、当日の待ち時間によって異なりますが、追加検査自体は15~30分、受付から会計までの全体では30分~1時間程度が目安です。
画像検査だけの場合と、細胞診や組織診も行う場合では、必要な時間が変わります。
予約時に、検査にかかる時間や、受付から会計までのおおよその所要時間を確認しておくと安心です。
精密検査の費用はいくらかかる?
精密検査は、一般的に保険診療として行われます。
実際の費用は、自己負担割合や検査内容、受診する医療機関によって異なります。細胞診や組織診等を行う場合は費用も変わるため、予約時に受診先へ確認しておきましょう。
不安な時は、まず案内を確認して次の受診へ
要精密検査という判定は、乳がんの確定診断ではありません。「もしかしたら乳がんかもしれない」と不安になるかもしれませんが、詳しく調べなければ分からない段階です。
症状がなくても、検診だけでは判断できなかった部分を確認するために、精密検査を受けることが大切です。
通知を受取ったら、まずは案内の内容を確認し、精密検査に対応している医療機関を予約することから始めてみましょう。
不安な気持ちを無理に消そうとする必要はありません。精密検査の受診ガイドも活用しながら、必要なことを一つずつ確認し、次の受診につなげていきましょう。



