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妊娠と出産

妊娠初期症状にはどんなものがある?生理前との違いもチェック

公開日:2024.05.24
更新日:2024.06.03
妊娠初期症状にはどんなものがある?生理前との違いもチェック
妊娠初期には、さまざまな症状が表れます。妊娠は一部の症状だけで正確に判断することが難しいため、早めに病院へ行くことが大切ですが、妊娠初期の症状を知っておけば、早めに気づいて適切な行動を取れるでしょう。 そこで今回は、妊娠初期に起こりやすい症状について解説します。気になる体調の変化が、妊娠によるものかどうかを判断するための参考にしてください。

PROFILE

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専門家/エキスパート 阿部 一也
東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業/現在は板橋中央総合病院勤務/専門は産婦人科
INDEX

1 妊娠初期症状として起こりやすい体調の変化

2 妊娠初期症状と生理前の違い

3 妊娠初期症状を感じたらすべきこと

4 妊娠初期症状かもしれないと思ったら、早めにチェックしよう

妊娠初期症状として起こりやすい体調の変化

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妊娠初期は、妊娠1〜4カ月の期間を指します。最終月経の初日を妊娠0週とし、そこから3週頃までを妊娠超初期と呼ぶこともありますが、医学界ではあまり使われていません。

妊娠初期症状は、早ければ妊娠3週目から表れます。5週目までのあいだに何らかの症状が出る人は多いですが、あまり大きな変化を感じない人も少なくありません。

妊娠初期症状として表れることが多いのは、以下のようなものです。妊娠したかもしれないと感じたら、以下の症状があるかセルフチェックをしてみましょう。

生理・出血関連

生理が始まらない

少量の出血がある

胸・腹部・腰

便秘になる

腰痛が起こる

下腹部痛がある

おなかが張る

胃のムカつきや吐き気がある

頻繁にトイレにいきたくなる

胸が張る

顔・頭部

頭痛が起こる

肌トラブルが起こりやすくなる

唾液や鼻水の量が増える

精神症状・感覚等

気持ちが不安定になる

食欲旺盛や食欲不振になる

嗅覚が敏感になる

全身症状・その他

体がむくむ

体のだるさを感じる

微熱が続く

強い眠気を感じる

めまいや立ちくらみがある

このように、妊娠初期にみられる症状はたくさんあります。今回は、比較的多くの方が感じやすい症状に焦点を当て、詳しく解説していきます。

生理やおりものの変化

妊娠初期は、生理やおりものに変化がみられることがあります。予定日を迎えたのに生理が来ないのは、妊娠初期のわかりやすい変化です。普段から生理が規則的に来ているなら、予定の日から7日以上経過しても生理が来なければ妊娠の可能性があると考えましょう。

おりものは、排卵期に最も量が多くなり、生理が始まる頃に落ち着いて量が少なくなるのが一般的です。しかし、妊娠初期は通常であれば生理が来ているはずのタイミングでおりものの量が増えたり、さらさらと水っぽい状態になったりします。妊娠するとエストロゲンの分泌量が増えるため、おりものの量も増加しやすいです。

少量の出血

妊娠初期によくある症状のひとつが、軽い出血です。赤ちゃんが育つ際、子宮内膜にある血管を破って子宮の中に入り込んで胎盤が作られていくため、そのときに出血が起こると考えられています。

妊娠初期症状として出血があると、流産を心配してしまうこともあるでしょう。実際には、妊娠初期に出血したからといって、流産につながる可能性が高まるわけではないので安心してください。

ただし、妊娠した方の約15%が流産しているというデータがあり、妊娠初期は流産が多い時期です。出血が少量にとどまらない場合や数日間継続している場合、腹痛を伴う場合等は、医療機関を受診した方がいいでしょう。少量の出血があるものの、妊娠しているのか流産なのかわからないときも、かかりつけ医に電話をして指示を仰ぐのがおすすめです。

参考:Lancet総説2021

つわり

妊娠初期に起こる吐き気等のさまざまな不調を総称するのが、つわりです。つわりは妊娠初期の5〜6週目に始まることが多く、8〜10週目頃にピークを迎える傾向があります。妊娠中期頃にはつわりの症状がなくなる方も多いですが、出産まで不調が続くこともまれにあるため覚えておきましょう。

つわりの症状は、人それぞれ異なります。吐き気が出たり嘔吐をしたりすることもあれば、よだれが多く出ることもあります。強い眠気を感じたり、特定のにおいが苦手になったりするのもつわりの症状です。

症状を軽減するための対処法はありますが、つわりを完全になくすのは難しいとされています。つわりの症状がひどいときは点滴を打ったり入院したりする処置が必要になることもあるので、かかりつけ医に相談してみましょう。

▼妊娠初期のつわりに関する詳細は、こちらの記事でも紹介しています。
妊娠初期のいつからつわりが起こる?症状ごとの対処法を徹底解説

腹痛

妊娠初期には、腹痛の症状がみられることもあります。ホルモンバランスの変化や子宮の成長、子宮周辺の靭帯の伸び等によって、便秘や下痢、それらに伴う下腹部の痛みが発生しやすいのです。生理痛のような痛みを感じ、妊娠しているはずなのにおかしいと不安を感じる方もいますが、子宮の成長によるものなので心配はいりません。

腹痛があるときは、できるだけ安静に過ごしましょう。座ったり横になったりして、楽な姿勢を心がけてください。便秘が起きているときは、じっとしすぎると症状が悪化することもあります。軽い散歩やストレッチ等の運動を取り入れたり、水分や水溶性食物繊維を積極的に摂取したりしてください。下痢が起きているなら、水分補給が必要です。

妊娠初期の腹痛はよくある症状ですが、赤ちゃんがきちんと成長できているか心配になってしまうこともあるでしょう。強い痛みを感じたり、痛みがどんどん強くなったりしている場合には、速やかに医師に相談してください。

頭痛やだるさ

妊娠中は、ホルモンバランスが大きく変化します。妊娠初期に起こる頭痛やだるさ、眠気等の症状は、ホルモンバランスの変化によるものです。

プロゲステロンという黄体ホルモンが多く分泌されると、脳の血管が広がって周辺の神経を刺激し、頭痛を感じるようになります。また、プロゲステロンが多く分泌されることで、だるさや眠気を感じるのです。頭痛や眠気、だるさを感じたときは、無理せず体を休めるようにしてください。

特に頭痛を感じたときは、市販の頭痛薬を服用しようと考える方も多いでしょう。しかし、妊娠中は使用できる薬が制限されるため、市販薬を使う前に医師に相談してみてください。妊娠中によくある目の周辺やこめかみがズキズキする偏頭痛の痛みは、保冷剤や医薬品以外の冷却シート等で冷やすのがおすすめです。

胸の変化

妊娠初期は、ホルモンバランスの変化により、胸に変化が生じることがあります。

黄体ホルモンであるプロゲステロンが増えると、乳腺や乳管が発達します。これによって乳房が張ったり、痛くなったりするのです。また、妊娠初期には乳首の色素沈着や感覚過敏等の症状も表れることがあります。

胸の張りや痛みは少しずつ感じなくなっていきますが、母乳を出す準備をするため妊娠中はバストサイズが1〜2カップ大きくなります。締め付け感の少ないゆったりとした下着を選んだり、綿の下着を選んだりして不快感を軽減しましょう。

頻尿

妊娠後期になると、子宮が大きくなることで膀胱が圧迫され、ほとんどの妊婦が頻尿になります。しかし、実は頻尿は妊娠初期にもみられる症状です。

妊娠すると、赤ちゃんを育てるために体内を循環する血液量が増えます。これによって腎臓がろ過する血液の量も増加し、尿が多く作られるため頻尿になるのです。トイレの回数が増えるだけでなく、笑ったり、くしゃみや咳をしたりしたタイミングで尿漏れを起こすこともあります。

頻尿になるとすぐトイレに行きたくなって落ち着かないため、できるだけ水分補給を抑えようと考える方もいるでしょう。しかし、妊娠中は多くの水分が必要なので、水を飲まないと脱水症状を起こす危険性があります。そのため、頻尿になっても、こまめな水分補給を欠かさないことが大切です。

頻尿が気になるときは、いつでもトイレに行けるように生活しましょう。外出先ではトイレがある場所を事前にチェックしておく、一緒にいる人にトイレの回数が多いことを伝えておく等を意識してみてください。トイレに行きにくい状況では、尿漏れパッドを使用すると安心です。

妊娠初期症状と生理前の違い

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妊娠初期に多くみられる症状と生理前の症状は、よく似ています。どのように見分ければいいかを知るために、症状の違いを確認しておきましょう。

多くの症状で明確な違いがない

妊娠初期と生理前の症状は多くが似ており、明確な違いがありません。妊娠初期にみられる腹痛や頭痛等の症状は、PMSの症状としても一般的です。妊娠初期に起こる少量の出血を、生理と間違えるケースもあります。

また、妊活中であれば、妊娠を強く意識することで妊娠初期のような症状が表れることもあります。これは想像妊娠と呼ばれ、妊娠したいという希望が強いストレスとなり、ホルモンバランスや自律神経に影響を与えることで起こる現象です。

想像妊娠で少量の出血をしたり、吐き気や食欲不振になったりすることもあるため、本当に妊娠しているかどうかを自己判断するのは難しいでしょう。

明確な違いは基礎体温と出血

妊娠初期と生理前の明確な違いは、基礎体温です。妊娠していないとき、基礎体温は生理前に高くなって生理予定日に低くなります。生理予定日を境にして高温期と低温期に分かれていれば、妊娠ではなく生理だと判断できるでしょう。

しかし、妊娠しているときの基礎体温は、生理予定日を過ぎても高温期のままです。妊娠したらすぐわかるようにしたいのであれば、日頃から基礎体温を測り表にしておくといいでしょう。

また、妊娠初期と生理時は出血にも違いがみられます。生理の経血は赤から暗赤色であることが多いですが、妊娠初期の出血は個人差が大きいです。おりものに血が混ざったようなピンク色や茶色、鮮やかな赤のケースもあります。

そして、妊娠初期の出血は生理の経血よりも量が少ないのが特徴です。生理ほど長く続かず、基本的には1〜2日程度で治まります。生理と違い妊娠初期には血の塊が出ないのも、判断の基準となるでしょう。

妊娠初期症状を感じたらすべきこと

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妊娠初期のような症状があったら、妊娠した可能性があると考えて行動しましょう。妊娠しているかどうかを知るための行動や、妊娠中に意識したい行動について解説します。

妊娠検査薬で検査

妊娠初期症状がある場合は、まず妊娠検査薬を使ってみましょう。ドラッグストア等で手軽に購入できる妊娠検査薬でも、高い精度で検査ができます。妊娠によって分泌されるホルモンが尿で排出されるため、妊娠していた場合は陽性反応が出るでしょう。

なお、妊娠しているかどうか早く知りたいと思っても、早すぎる時期に検査をするのはおすすめできません。なぜなら使うタイミングが早すぎると、陽性反応が出ないこともあるからです。生理予定日の1週間後(あるいは性交渉から3週間の目安)から使えるものが多いので、製品ごとの使用タイミングを確認して適切なときに使いましょう。

病院を受診する

妊娠検査薬で陽性反応が出たら、産婦人科を受診しましょう。検査薬で陽性だったとしても、子宮外妊娠の可能性があるので、検査薬の結果だけで判断せず病院へ行く必要があります。

妊娠したと正式にわかるのは、赤ちゃんの心拍が確認できたときです。最終生理日から5〜6週間後になると赤ちゃんの心拍が確認できることが多いので、そのタイミングで受診してみてください。地域によっては、妊娠5〜6週目に産婦人科へ行ってもすでに分娩予約がいっぱいになっているケースがあります。出産を希望する病院があるなら、受診時期を電話で確認するのもいいでしょう。

なお、病院を受診するときは、基礎体温表を持参するのがおすすめです。最終生理開始日や現在の体調、アレルギーや既往歴等も伝えられるようまとめておくと診察がスムーズです。また、妊娠検査では内診もあるため、着脱しやすいスカート等の服装で行くのがいいでしょう。

葉酸を積極的に摂取する

妊娠初期症状があったら、葉酸を積極的に取るようにしましょう。葉酸はビタミンBの一種で、赤ちゃんがおなかの中で成長するために必須の栄養素です。妊娠中に葉酸が不足すると、赤ちゃんの神経管閉鎖障害や早産のリスクが高まります。

できれば妊娠が発覚する前の妊活中の段階から、葉酸を積極的に摂取するのがおすすめです。葉酸は玄米や卵、さつまいも、ブロッコリー、納豆、アボカド等の食品に多く含まれますが、食品だけで十分な量を摂取するのは難しいでしょう。妊娠初期症状の影響で必要量を食べられない可能性もあるので、適宜葉酸サプリを活用してみてください。

葉酸以外にも、積極的に取っておきたい栄養素はいくつかあります。例えばビタミンB群は妊娠中に不足しやすいため、ビタミンB1が多く含まれる豚肉やそば、ビタミンB6が豊富なカツオや鮭、ビタミンB2が多い秋刀魚やモロヘイヤ、ビタミンB12が豊富なしじみや鯖等を食べるようにしましょう。

妊娠中は、鉄分も多く必要です。鉄分は納豆や小松菜、ナッツ類、牛肉等に多く含まれるので、意識して食べるようにしてください。

タバコやアルコール、カフェインを控える

妊娠初期症状があるなら、タバコやアルコールはやめましょう。タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる働きをします。血管が収縮することで赤ちゃんに酸素や栄養が十分に運ばれないおそれがあるため、禁煙は必須です。

妊娠中のアルコールの摂取も、赤ちゃんの脳の成長を阻害します。妊娠中は飲酒によって気分が悪くなるケースも多いので、ストレスにならないよう禁酒することが大切です。ノンアルコール飲料を活用して、禁酒をしましょう。

また、妊娠の可能性があるならカフェインも控えるのがおすすめです。カフェインは分解や排泄に時間がかかり、摂取しすぎると貧血を招きます。カフェインの過剰摂取は胎盤に悪影響を及ぼしたり、出産時に赤ちゃんが低体重になったりするリスクもあるので、カフェインレスのコーヒーやお茶等を活用してできるだけカフェインを避けましょう。

激しい運動を控える

妊娠初期症状があるなら、激しい運動は控えてください。妊娠初期は流産しやすい時期なので、心拍数を上げ過ぎたりおなかを圧迫したりするような運動は危険です。転倒するおそれのあるスポーツも避けて、できるだけ安静に過ごしましょう。

ただし、妊娠初期を過ぎて安定期と呼ばれる妊娠中期になると、適度な運動が推奨されています。出産に向けて体力をつけたり肥満を防止したりするために、軽い運動を取り入れてもいいでしょう。

ランニング等の激しい運動ではなく、ウォーキングやストレッチ、マタニティヨガ等を無理のない範囲で行うのがおすすめです。10〜30分程度、様子を見ながら行ってみてください。

市販薬の服用やレントゲンに注意する

妊娠初期症状があるときは、市販薬の服用に注意しなければなりません。市販薬のなかには、赤ちゃんに影響があるため使用が禁止されているものもあります。頭痛や腹痛等のつらい症状があるときも、自己判断で市販薬を使わず、必ず医師に相談してください。

また、骨折等の際に行われるレントゲンには、放射能の一種であるエックス線が使われています。基本的にレントゲン検査でエックス線を浴びても赤ちゃんに影響を及ぼすことはないとされていますが、検査を受ける前に医師に相談しましょう。

妊娠初期症状かもしれないと思ったら、早めにチェックしよう

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妊娠初期症状は幅広く、生理前と似た症状もあるため、本当に妊娠しているのか自分で判断するのは難しいでしょう。出血や腹痛等の気になる症状があり、妊娠しているかもしれないと思ったら、妊娠検査薬を使い病院を受診してください。早めに妊娠がわかれば、速やかに妊娠中の適切な行動を取れるようになります。

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