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【ファイナンシャルプランナー・古鉄恵美子さんインタビュー】 独身女性ほど備えが必要。一人でも安心して生きるためのお金の備え方

公開日:2026.04.09
更新日:2026.04.10
【ファイナンシャルプランナー・古鉄恵美子さんインタビュー】 独身女性ほど備えが必要。一人でも安心して生きるためのお金の備え方
日本でも社会的な男女平等が強く謳われる時代になりましたが、男性と比較した際には、まだまだ賃金格差があるのが実情です。 「だからこそ、独身女性には、しっかりマネープランを立て、将来に備えてほしい」と語るのは、ファイナンシャルプランナーとして、独身女性に向けた講演等も数多く行っている、古鉄恵美子さんです。 古鉄さんに、独身の女性ならではのマネーリスクや、具体的な備えについてお話を伺いました。

PROFILE

report
ファイナンシャルプランナー 古鉄 恵美子
上智大学文学部卒業。ファイナンシャル・プランナー。CFP。株式会社プルミエール代表取締役。新聞、雑誌、テレビなどで、マネーや保険、ライフプラン、公的保障等の情報を発信。 著書:かしこい生命保険の選び方。年収ダウンでも「プチお金持ち」で暮らす法 他。
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INDEX

1 独身女性にこそ、将来のお金の備えが必要な理由

2 独身女性が押さえるべき保障の基本

3 一人暮らしの生活防衛資金​

4 40代から差が付く老後の備えの現実​

5 一人でも安心して生きられるように、理解しておきたいお金のリスク

独身女性にこそ、将来のお金の備えが必要な理由

時代とともに晩婚化が進んでいる背景もあり、男女ともにどの年齢層でも未婚率は上昇傾向にあります。

さらに、国税庁の調査によると、女性は男性と比較して、平均給与が200万円以上低いことも分かっています。基本的に、給与は年金の受給金額を左右します。そのため、女性の方が年金の受給金額は低いということを意味します。収入が低ければ、年金だけでなく、預貯金を始めとした資産形成に使えるお金もその分少なくなるということでもあります。

結婚していれば、金銭面でもパートナーと支え合いながら将来のプランを立てることもできますが、独身の女性はその全てを一人で担わなければなりません。

参考:厚生労働省「令和2年版厚生労働白書」
参考:国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」

独身女性が押さえるべき保障の基本

I'm OK? 編集部:独身女性だからこそ重要になる保障や、入っておくべき保険というのはありますか?

report

古鉄さん:必要な保障というのは人によって違うものなので、自分に必要な保障は何か、ということをまずは考えましょう。

そのうえで、独身女性だからこそ考えるべきこと、というと、ケガや病気になったときでも、まずは自身の生活が困難にならないように、ということです。

I'm OK? 編集部:一定期間働けなくなってしまうと、そもそも収入が入ってこなくなってしまうからですよね?

古鉄さん:もちろん大ざっぱにいえばそういうことですが、もう少し深く考えてみてほしいです。例えば病気で一定期間働けなくても、基本的には会社員の方であれば、傷病手当金の対象になります。会社の福利厚生や、会社で加入している健康保険独自のサポートがあるケースもあるので、まずはそれを確認したうえで、入院時等にどの程度のお金が必要になるのかを、具体的に計算してみましょう。

I'm OK? 編集部:なるほど…。収入だけでなく、会社の制度や健康保険を確認しておくと、無駄なく備えられるということですね。

古鉄さん:はい。そのとき考えてほしいのは、ケガや病気をしたからこそ発生するお金がないか、ということです。実は、数年前に肩を骨折したのですが、こうなると家事や身の回りのことができなくなり、とても困りました。

民間保険の中には、ケガや病気の際に家事代行サービス等の費用をカバーする商品や特約が用意されている場合もあります。すぐに頼れる家族や友人が思いつかないようであれば、こうした備えを検討しておくのも一つの方法です。

一人暮らしの生活防衛資金​

I'm OK? 編集部:一人暮らしの女性が生活を維持するためのお金というのは、どれぐらいの金額が必要なものですか?20代、30代といったように、年齢ごとにある程度想定できるものでしょうか?

report

古鉄さん:生活防衛資金のことですね。収入自体は年齢に比例して高くなっていく傾向がありますが、生活防衛資金を考えるのであれば、年齢ではなくて働き方の方が影響が大きいと言えます。

まずは家賃等の固定費を書き出してみて、1カ月の支出を算出してみましょう。このとき、先ほどお伝えしたように、ケガや病気になったからこそ発生するお金があることと、逆に、ケガや病気の際には普段より必要なくなるお金というのもあることを覚えておいてください。例えばお酒のお付き合いといった交際費や、レジャーや趣味に使っていたお金は一時的に不要になることがあります。

そのうえで、会社員であれば想定できる支出の3カ月分程度、フリーランスの人であれば3~6カ月程度のお金は、生活防衛資金として貯蓄しておきたいです。この貯蓄がない場合は、貯蓄を増やしつつ、民間保険等を検討してもいいでしょう。

40代から差が付く老後の備えの現実​

I'm OK? 編集部:まずは万が一の際の生活の維持を考えることが重要だということですが、やはりその先の老後のお金に不安がある女性は多いものですか?

report

古鉄さん:年金問題等を耳にする機会が増えたこともあり、以前と比較しても老後のお金が不安と仰る方はとても増えました。もちろんお金の計画は早くから立てて、早くから備えるに超したことはありません。でも、収入とのバランスや、将来の見通しという意味では、20代、30代のうちは、老後資金のことまで考える余裕がない人が多いのも事実です。

しかし、40代になったらちょっと真剣に考えたいですね。実際に必要な老後資金自体は、保険の話同様、どんな老後を送りたいのかによって変わるので、まずは自分がどんなことに興味があって、どんな生活を送りたいか、今の自分から将来の自分を予想してみましょう。趣味がサブスクで動画を観ることだという人と、海外旅行だという人では、必要になる金額が大きく異なります。現在かかっている費用から、老後に必要になる金額を予測し、プランを立ててみてください。

I'm OK? 編集部:その際に、考えるべきことや見落としがちなことはありますか?

古鉄さん:住まいに関する不安を持っている人が多く、40代ぐらいになると、独身女性でも住宅購入を検討する人が増えてきます。確かに一人暮らしの高齢者だと、借りられる賃貸物件が少ないのですが、この先も高齢化が進むので、ここはある程度解消されてくるかもしれないと思います。

賃貸に不安があるからといって、無理に購入するのはあまりおすすめできません。定年を迎えたときにローンの支払いが終わっていればいいのですが、収入がないのにローンが残っていると、かなり負担になるケースも見てきました。現実的にローンを払い終える時期とのバランスを考えることが重要になります。

また、最近では投資で老後資金を備えよう、という人も増えました。

I'm OK? 編集部:NISAやiDeCoが話題ですね。

古鉄さん:そうですね。いずれにせよ、投資はリスクがあるものだということは理解しておいてほしいです。私は、投資をするなら無理のない範囲で、きちんと知識をアップデートしながらやるべきだとお伝えしています。

一人でも安心して生きられるように、理解しておきたいお金のリスク

I'm OK? 編集部:現在の生活も将来も含めて、一人でも安心して生きられるために理解すべきリスクや、気をつけておくことには、他にどんなことがありますか?

古鉄さん:お金について考えるとき、まず意識してほしいのは「万が一のときにサポートしてくれる人は誰か」ということです。実は、人生には思いがけず生活のサポートが必要になる場面があります。そのとき、すぐに駆けつけてくれる人がいるかどうかで、実際にかかるお金は大きく変わってきます。

さらに将来を見据えると、例えば認知症等で判断能力が低下した場合、自分で保険の手続きを行えなくなる可能性もあります。保険に加入するかどうかだけでなく、「そのお金を誰が、どのように受け取るのか」まで具体的に考えておくことが大切です。

また、自分のケガや病気への備えは万全でも、意外と見落としがちなのが「自分が誰かに損害を与えてしまうリスク」。交通事故等がその一例です。自転車や自動車を運転する人は、損害賠償に備える保険をしっかり整えておきたいところ。発生確率は高くなくても、いざというときの負担額は想像以上に大きくなりがちです。

マネープランを立てることは、単にお金を増やすことではありません。万が一のときに頼れる人は誰なのか、そして頼れない部分をどうお金でカバーするのか。そこまで整理し、自分なりに納得できていれば、今の暮らしにも将来にも、余計な不安を抱えずに済むはずです。

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